フレディ・マーキュリーが愛する猫のために書いた曲『Delilah』

 

今回は少し変わったラブソングを紹介します。

Queenのフレディ・マーキュリーが作詞・作曲を手掛けた『Delilah』という曲です。

邦題は『愛しきディライラ』。

 

フレディ・マーキュリーは大の猫好きとして知られています。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも、何度も飼い猫たちが登場しているんですよ。

 

どのくらい猫好きだったかと言うと、
バンドがツアーに出かける時には、ツアー先から家に電話をかけて受話器越しに猫に話しかけるくらい。

留守番をしている親友のメアリーが猫たちを受話器に近づけてフレディの声を聴かせていたんだそう。

自分の子供のように溺愛していたと周りの人たちはみんな口を揃えます。

ゴライアスという猫がいなくなってしまった時には、フレディは支離滅裂になって、家財を家の窓から放り投げたという逸話も残っています。

 

そんなフレディが特に愛していた猫がディライラという三毛猫。

ディライラもフレディのことが大好きで、いつもフレディと一緒にベッドで寝ていました。

ディライラを飼っていた当時のフレディは、エイズが発症し非常に健康状態が悪く、ディライラにとても元気をもらっていたようです。

そんなこともあって、ディライラへの愛を綴ったのが『Delilah』という曲。

バンドの他のメンバーはディライラのことを知らないので思い入れはなかったようですが、フレディの熱い思いを受け入れて、フレディの最後のアルバムとなった『Innuendo(イニュエンドウ)』に収録されました。

この曲のクレジットにはフレディ以外にも3人のメンバーが名を連ねているのですが、
普通にフレディがメインの作者ですよね(笑)

Queenの後期の作品は、作詞作曲にバンドメンバー全員の名前を入れるように決めたためです。

 

作詞
FREDERICK MERCURY
JOHN RICHARD DEACON
BRIAN HAROLD MAY
ROGER MEDDOWS TAYLOR

 

Delilah, Delilah oh my,

oh my, oh my – you’re irresistible

You make me smile

when I’m just about to cry

You bring me hope

you make me laugh and I like it

ディライラ、ディライラ ああ僕の、

ああ僕の、ああ僕の、君はなんて魅力的なんだ

君は僕を笑顔にしてくれる

僕が泣きそうになっているときに

君は僕に希望を与えてくれる

君は僕を笑わせる、それが好きなんだ

You get away with murder, so innocent

But when you throw a moody

you’re all claws and you bite

That’s alright!

君は殺人をして逃げる、とても無垢なんだ

でも君は気難しくなると

君は全部爪になる、君は噛むんだ

それでいいさ!

Delilah, Delilah oh my,

oh my, oh my – you’re unpredictable

You make me so very happy

When you cuddle up

and go to sleep beside me

And then you make me slightly mad

When you pee all over

my Chippendale Suite

ディライラ、ディライラ ああ僕の

ああ僕の、ああ僕の、君は予想もつかないよ

君は僕をとても幸せにしてくれる

君が寄り添う時

僕のそばで寝てる時

そのあと、君は僕を少し怒らせる

僕のチッペンデールスイートに君がおしっこする時はね

Delilah, Delilah

ディライラ、ディライラ

You take over my house and home

You even try to answer my telephone

Delileah, you’re the apple of my eyes

君は僕の家と家族の代わりになってくれる

君は僕の電話に返事をしようとさえしてくれる

ディライラ、君は目に入れても痛くないくらい可愛いよ

Meeow,Meeow,Meeow

ニャーオ、ニャーオ、ニャーオ

Delilah – I love you

ディライラ 愛してるよ

Oh you make me so very happy

you give me kisses

And I go out of my mind ooh

ああ、君は僕をとても幸せにしてくれる

君は僕にたくさんキスをしてくれる

僕はおかしくなっちゃうよ ああ

Meeow,Meeow,Meeow,Meeow

You’re irresistible – I love you Delilah

Delilah – I love you

ニャーオ、ニャーオ、ニャーオ、ニャーオ

君は魅力的だ 愛してるよディライラ

ディライラ 僕は君を愛してる

I love your kisses

I love your kisses

君のキスを愛してる

君のキスを愛してる

 

 

猫愛があふれ出ちゃってますね(笑)

私も猫バカなのでフレディの気持ちが分かり過ぎる!

イタズラされても許せちゃうんですよね。

歌詞に出てくる「チッペンデール」というのは家具の様式こと。
曲線が綺麗なデザインの家具なんですよ。しかも超高額。

ディライラはそのチッペンデール様式の家具におしっこをしていました(笑)

さすがにその時だけはフレディも叱っていたようですね。

 

真面目な話、苦しい時間をペットに救われるということはあると思います。

他人から見ればたかが猫ですが、飼っている人にとっては家族そのものですからね。

エイズの闘病で足は壊死し歩けないほどになっていた激しい痛みの中で、ディライラは笑いと癒しを与えてくれる天使のような存在だったのでしょう。

 

曲中の猫の鳴き声は、ギターのブライアン・メイがトーク・ボックス(トーキング・モジュレーター)というボイスチェンジャーのようなエフェクターを使って猫の声を真似ています。

Bon Joviの『Livin’ on a Prayer』のイントロでも使われているアレです。

アレって何?という方はこちらの動画をどうぞ。

ヴオ、ヴオ、ヴォヴォヴォ、ヴオ、ヴオ、ヴォヴォヴォ、という冒頭の人の声のようなやつがトークボックスの音ですよ。

ギターのリッチー・サンボラが出してるんです。

 

 

というわけで、今回は猫愛の曲を紹介しました。

愛にはいろんな形がありますねー。素敵ですねー。

 

 

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コメント

  1. おひろ より:

    思い出したい曲ばかり2曲も!
    大感謝です。