Lady GA GA『SWINE』殺された魂を救う方法

 

大昔に比べると世界的に男女差別がなくなってきたとは言え、完全に平等と呼ぶにはまだまだ遠いですね。

そもそも完全なる男女平等なんてあり得るのかという疑問もあるんですけど、それは置いておいて。

絶対に許されない女性差別も現実に存在します。

 

象徴がレイプ。

これ以上に女性の権利を蹂躙するものがあるでしょうか?

日本は男女差別が大きい国とされていますが、小さいとされている欧米の国でもレイプは毎日行われています。

レイプ事件が起きている限りは男女平等な社会とは言えませんね。

 

被害者の女性は芸能界にも多くいます。

アメリカの超セレブ、スーパースターの女性にもいます。

たとえば、マドンナやレディー・ガガはレイプ被害に遭ったことを公表しているんですよ。

 

マドンナはこのように語っています。

彼女は見知らぬ男性にナイフを突きつけられ、性的暴行を受けたと言う。
「レイプされたの。ニューヨークに引っ越してきてからの1年間はめちゃくちゃだったわ」

「ニューヨークは私が想像したようなところではなかった。両手を広げて私を歓迎してくれるなんてことはなかったわ。最初の年に、銃を突きつけられ、ナイフで脅されながら、住んでいるアパートの屋上に連れて行かれてレイプされた。アパートには3回も侵入された」

しかし、マドンナは被害に遭ったことを警察に届け出ませんでした。

その理由をこう言います。

「穢された事実は変わらない。時間の無駄だし、あまりにも屈辱的だったから」

引用元:HUFFPOST

 

レディー・ガガも19歳の時にレイプされた経験を告白しています。

「たくさんのメンタルセラピーや、フィジカルセラピーやエモーショナルセラピーに何年間も通って、傷をいやす事ができた今なら笑って話せることだけれど、本当にひどい経験だった。

私にはずっと私の素晴らしい音楽があったけれど、そのことがあった時期、私は抜け殻のようだった。まだ19歳だったからしょうがなかったのかもしれない。カトリックの学校に通っていた私に起こったこのクレイジーな出来事に、私は「大人ってこういうものなのか」と思ったんです。」

マドンナと同様にレディー・ガガも長い間被害を打ち明けることができませんでした。

「もしその男に会ったら、どんな反応をするか分からない。恐怖で体がマヒしてしまうかもしれない。
一度、あるお店でその男をみかけたことがあるけれど、その時は恐怖で体が動かなくなってしまいました。
もう少し大人になってから、やっと「あれは本当に最悪の出来事だった」って思えるようになったんです。」

「自分が何を考えていたかよく分かりません。長い間誰にもこのことを話さなかったし、自分自身でそのことに触れるのもとても長い間避けていた。だけど時間がたって、お酒やドラッグに逃げても解決しない。ちゃんと向かい合わなきゃ、これは解決できない、と思うようになりました。」

引用元:HUFFPOST

 

マドンナやレディー・ガガほどメンタルの強い女性であっても、周りの人に被害を相談することができなかったのは、レイプがいかに「心を殺す犯罪」であるかを物語っています。

 

レディー・ガガはレイプ被害に遭った時の混乱や怒りを曲にしました。

それが『SWINE』です。

こんなに悲しい背景の曲なのに、
ライブではお客さんを楽しませるアートとして見事に昇華していることにレディー・ガガという人の底知れぬ強さを感じます。

Lady Gaga – Swine live (ArtRAVE – Paris)

『SWINE』

作詞:LADY GAGA、BLAIR PAUL EDWARD、GERMANOTTA STEFANI J、MONSON NICK、ZISIS DINO
(JASRAC表記)

Hush up,don’t speak don’t wanna hear another
Not another word
You’re just an ani-mal,tryin’ to act real special

But deep down you arejust a shrew
Maybe I should have a little more just stay out of my mind
Cuz it’s when I’m not thinking with you
That I act like a swine,act like a swine,act like a swine

I know I know I know I know you want me
You’re just a pig inside a human body
Squealer, squealer, squealer, you’re so disgusting
You’re just a pig inside

Do ya I know I know I know you want me
You’re just a pig inside a human body
Squealer, squealer, squealer, you’re so disgusting
You’re just a pig inside

Swine

Be that hog sweat it out you squealer
Let your body jiggle
Slap her skinny, love to watch her ass go wiggle
It’s the feel of ecstasy
Maybe I should have a little more just stay out of my mind
Cuz it’s when I’m not thinking with you
That I act like a swine, act like a swine, act like a swine

Swine

I know I know I know I know you want me
You’re just a pig inside a human body
Squealer, squealer, squealer, you’re so disgusting
You’re just a pig inside

I know I know I know I know you want me
You’re just a pig inside a human body
Squealer, squealer, squealer, you’re so disgusting
You’re just a pig inside

Swine

Paint your face in
Paint your face in(catch the beat)
Paint your face in
Paint your face in(catch the beat)
Paint your face in
Be a swine just(catch the beat)
For the weekend

Catch the Beat

Swine

 

swineとは「卑劣な人間」「ブタ野郎」という意味。

歌詞全編を通して「お前はブタ野郎だ!!」と加害者を激しく罵っている歌なんです。

また「お前を忘れるためにドラッグを使いたいけど、そうすると私もブタになっちゃう」と嘆いてもいます。

 

レディー・ガガはドラッグを使用していたことでも知られていますが、
彼女がやめられなかった理由のひとつは、こういった暗い過去をひと時だけ忘れたかったからです。

でも結局ドラッグはさらに自分を追い込むことになるんですよね。

そのことを『Swine』では嘆いているんです。

 

レイプは魂の殺人と言われますが、まさにそれが表現されています。

あれほどの人格者であるレディー・ガガですら、加害者を醜く罵り、ドラッグに逃げざるを得ないほどのダメージを心に受けるんです。

 

 

今回はちょっと暗い話を書きましたが、三浦瑠麗さんのカミングアウトを読んだのがきっかけで「レイプをテーマにした記事を書こう」と思ったんです。

三浦瑠麗さんは東大の政治学者。テレビ番組のコメンテーターの仕事もしている知的で美しい女性です。
きっとあなたもご存知だと思います。

賛否両論のある問題についても臆せずに言いたいことをハッキリ言うし、「すごく強い女性」という印象を私は持っていました。

私と年齢が近いことも、同じ時代を過ごした者として勝手に親近感を持っていたんですよ。

 

そんな彼女のこの告白には驚きました。

BuzzFeed「14歳の帰り道、車でさらわれた。あれが「魂の殺人」だと、今の私は思わない」

14歳の頃、帰宅途中に複数の男性に拉致され、集団暴行を受けたというのです。

それが初体験だったと。

彼女もまた被害を警察に通報することはできず、心の苦しみを抱えながら生きてきました。

BuzzFeedの記事にさわりが書かれていますが、詳しくは彼女の著作『孤独の意味も、女であることの味わいも』を読んで欲しいです。

 

マドンナ、レディー・ガガ、三浦瑠麗さん、一見めちゃくちゃ魂が強そうな女性たちですら通報することができない犯罪です。

法務省資料「第6編 性犯罪者の実態と再犯防止」

国からはこのようなデータが出ていますが、実態とはかけ離れていると考えざるを得ません。

 

唯一の救いは、年々認知件数が減少していることでしょうか。

もちろん認知されていない件数は何十倍、ひょっとしたら100倍以上あるかもしれませんが、それでも減少傾向にあることは確かです。

『Me Too』運動もありましたよね。

一進一退、でもほんの少しづつ、世界は良い方向に向かっている気がします。

 

一部の過激な思想のフェミニストの人たちは声が大きくて、頻繁に叩かれていますよね。

そういう人たちを擁護するわけじゃないんですけど、
私は超過激な人たちが出てくるくらいじゃないと文化って大きくは変わらないんじゃないかと思っています。

文化に根差した人間の価値観を変えるのって並大抵のことじゃないですからね。

性犯罪の被害者が今の10分の1、100分の1になる未来はいつやってくるのでしょうか?

フェミニストたちの声は大き過ぎるくらいがちょうどいいと思います。

 

 

余談ですが、『SWINE』ってブタ野郎という意味ですが、
豚は本来は綺麗好きだし、頭もいいし、けっこう可愛いんですよね。前園さんみたいにペットとして飼う人もいるくらいですから。

酷い環境で家畜として飼われているから悪い印象が持たれているだけなんです。

可愛い豚の親子

レディー・ガガはレイプマンを『swine』や『pig』と揶揄していますが、一緒にしたら豚がかわいそうかな。

豚の方がよっぽど平和な生き物です。

SWINEはブタ野郎じゃなくて、卑劣なクズ野郎と訳した方がいいかもしれませんね。

 

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